看護師国家試験の中でも、「血液」は毎年出題される頻出分野です。
生理学や臨床看護の基礎にも関わるため、確実に得点したい重要領域といえます。
一方で、「数値が多く覚えづらい」「似た疾患を混同してしまう」と苦手に感じる受験生も少なくありません。
本記事では、血液の基礎から検査値、疾患、臨床での応用までを体系的に整理し、効率よく得点できる学習法を紹介します。
看護師国家試験における血液分野の重要性

看護師国家試験では、血液分野が毎年高い出題頻度を誇る重要単元です。
血液は人体のあらゆる臓器や機能と関係しており、疾患の診断や看護判断に欠かせない知識とされています。
そのため、基礎生理から検査値、疾患、そして看護ケアまで幅広く問われる傾向があります。
また、血液は「得点源」にもなりやすく、しっかり理解しておくことで確実に点を積み上げることができます。
暗記だけでなく、なぜその値になるのか、どんな症状と結びつくのかを理解することが、合格への近道です。
この章では、出題頻度や傾向を踏まえながら、血液分野を学ぶ意義と効果的な学習アプローチを紹介します。
出題頻度と得点源としての位置づけ
血液に関する問題は、国家試験の中でも毎年5〜10問前後出題される傾向があります。
その多くは基礎的な「血液成分の働き」「造血」「血液検査値」に関する問題です。
さらに、「血液凝固」「血液型」「輸血」など、臨床現場に直結する内容も頻出しています。
こうした問題は、複雑な計算や深い臨床知識を必要とせず、理解して整理すれば得点しやすい範囲です。
つまり、血液は“得点源”として受験生が優先的に対策すべき領域といえます。
本章では、出題の傾向とともに、どの項目が毎年狙われやすいのかを具体的に整理していきます。
苦手意識を克服するための学習ポイント
血液分野を苦手と感じる学生は多いですが、その理由は「数値暗記の多さ」と「専門用語の難解さ」にあります。
しかし、血液は構造的に理解すればスムーズに整理できる分野です。
まずは成分や流れを図でイメージ化し、次に検査値や疾患と関連づけて学ぶと効果的です。
過去問を活用して、頻出語句(赤血球・白血球・血小板など)を中心に整理しましょう。
また、単なる暗記ではなく、「なぜその値が上がるのか・下がるのか」を理解することが記憶定着につながります。
学習初期は基礎の整理、直前期は過去問演習と見直しを繰り返すことが得点アップの鍵です。
血液分野で問われる“看護師としての視点”とは
血液の知識は単なる生理学的理解にとどまらず、看護師としての判断力にも直結します。
近年の国家試験では、検査データや症状をもとに「異常値をどのように判断し、何を観察すべきか」を問う設問が増えています。
たとえば、ヘモグロビン値が低い場合に「貧血を疑う」だけでなく、「どのような症状が現れるか」「何を観察すべきか」まで考えられることが重要です。
このように、血液の数値や変化を看護ケアに結びつける力が、合格に加えて臨床現場でも役立ちます。
試験対策の段階から、“データを読む力”を意識して学ぶ姿勢を身につけましょう。
血液の基礎知識を理解しよう

血液は、体内で酸素や栄養を運ぶだけでなく、老廃物の排出や免疫防御など、多くの重要な役割を担っています。
国家試験では、血液の構成や働きを問う問題が頻出しており、基本的な理解が得点に直結します。
この章では、血液の成分、造血の仕組み、そして血液型と輸血の基礎を順に整理して学んでいきましょう。
複雑に見える血液の知識も、「構造」と「機能」をセットで覚えることで効率よく整理できます。
図や表を活用しながら、看護師として必要な理解を深めていくことが大切です。
血液の主な成分と働き
血液は大きく「血漿」と「血球」に分けられ、それぞれが異なる機能を持っています。
血漿は栄養素やホルモン、老廃物の運搬を担い、血球は酸素運搬や免疫反応などの生命維持に関わります。
国家試験では、「各成分の特徴」と「核の有無」など、基本的な構造が問われやすい傾向にあります。
また、「健常な成人の血液中にみられる細胞のうち、核がないのはどれか」という定番問題も出題されます。
この章では、出題頻度の高い要素を中心に、血液成分の働きを整理していきましょう。
血漿・血球の構成比と役割
血液全体の約55%を占めるのが血漿、約45%を占めるのが血球です。
血漿は主に水分(約90%)とタンパク質(アルブミン・グロブリン・フィブリノーゲンなど)から構成され、体液の恒常性維持に寄与します。
血球には赤血球・白血球・血小板の3種類があります。
それぞれが異なる役割を担い、酸素運搬・免疫防御・止血など、生体機能の維持に欠かせません。
| 成分 | 主な役割 | 備考 |
| 赤血球 | 酸素運搬 | ヘモグロビンを含み、核を持たない |
| 白血球 | 免疫・防御 | 感染防御に重要 |
| 血小板 | 止血作用 | 血液凝固に関与 |
赤血球・白血球・血小板の特徴と機能
赤血球はヘモグロビンを含み、酸素と二酸化炭素の運搬を行います。
核を持たないという特徴があり、国家試験では「赤血球に核は存在しない」という点がよく問われます。
白血球は好中球・リンパ球・単球などに分類され、体内への異物侵入に対する防御を担います。
血小板は血管が損傷した際に凝集し、出血を防ぐ役割を果たします。
この3つのバランスが保たれることで、血液は正常に機能し、体内環境の安定を維持しています。
造血の仕組みと血球の分化
血液成分は骨髄に存在する造血幹細胞から作られます。
造血幹細胞は、赤血球系・白血球系・血小板系などに分化し、必要に応じて新しい細胞を供給します。
国家試験では「造血で正しいのはどれか」といった問題が頻出しており、血球の分化経路を理解しておくことが重要です。
また、エリスロポエチンやトロンボポエチンなどの造血刺激因子が、各系統の成熟を促します。
骨髄が造血の主な場ですが、脾臓やリンパ節も血球の貯留や破壊に関わる点を覚えておきましょう。
造血幹細胞から成熟細胞までの流れ
造血幹細胞は、まず「多能性幹細胞」として分化能力を持ち、次第に特定の血球系統へと発達していきます。
赤血球系ではエリスロポエチンの刺激で赤芽球へ、白血球系では骨髄球系やリンパ系へ、血小板系では巨核球へと成熟します。
この過程を理解しておくと、異常値の原因を見極めやすくなります。
造血障害や骨髄抑制など、疾患の理解にも役立つ基礎知識です。
骨髄・脾臓・リンパ系の関与
骨髄は造血の中心となる臓器で、血球を継続的に生み出しています。
一方、脾臓は老化した血球の破壊や貯留を行い、リンパ系は免疫反応の要です。
これらの臓器の協調によって、血液の恒常性が保たれています。
臨床現場では、骨髄抑制や脾腫(ひしゅ)などの異常が血液データに反映されるため、臓器と造血の関係を理解しておくことが看護判断につながります。
血液型の種類と輸血の基礎
血液型は、輸血や妊娠時の免疫反応に関わる重要な知識です。
看護師国家試験では、ABO式・Rh式血液型の仕組みや、輸血時の適合・不適合がよく問われます。
また、輸血中の観察や副作用対応など、看護師としての実践力が問われる傾向もあります。
輸血は単に型を合わせるだけでなく、「安全管理」と「患者観察」が大切です。
基礎を正しく理解し、臨床現場に直結する知識として身につけましょう。
ABO式・Rh式の判定と臨床上の注意点
ABO式血液型は赤血球表面の抗原(A・B)と血漿中の抗体(抗A・抗B)の組み合わせによって決まります。
Rh式はRh因子の有無で分類され、Rh(-)の人にRh(+)の血液を輸血すると溶血反応が起こる可能性があります。
国家試験では、「O型は万能提供者、AB型は万能受容者」などの基礎知識を問う問題が頻出します。
また、Rh不適合妊娠など臨床的意義にも触れ、看護師としての対応を意識して記述してください。
看護師が注意すべき輸血時の観察項目
輸血時は、開始15分以内が最も副作用が起こりやすい時間帯です。
発熱、発疹、呼吸困難、血圧低下などが見られた場合は、直ちに輸血を中止して医師へ報告します。
観察項目としては、バイタルサイン・尿量・皮膚状態などが挙げられます。
また、輸血前後での検体確認やダブルチェックの徹底も看護師の重要な役割です。
安全な輸血管理は、患者の命を守るための基本的な看護技術です。
血液検査と基準値の暗記ポイント

血液検査は、身体の状態を数値で把握するための重要な手段です。
国家試験では、基準値の暗記だけでなく、「異常値がどのような疾患を示すのか」を理解することが求められます。
数値を丸暗記するのではなく、上昇・下降の意味を整理して覚えると効率的です。
また、出題傾向としては、赤血球数・白血球数・血小板数・ヘモグロビン値などの基本的な検査値が頻出しています。
この章では、試験で問われやすい血液データを体系的に整理し、覚え方のコツも交えて解説します。
看護師国家試験で頻出の検査項目
国家試験では、「この検査値が高い・低いとき何を疑うか」という問題がよく出題されます。
代表的な項目は赤血球数、白血球数、血小板数、ヘモグロビン、ヘマトクリットの5つです。
それぞれの基準値と異常時の疾患をセットで覚えるようにしましょう。
血液データは暗記に頼りがちですが、体内での役割を理解すれば、自然と数値の意味が整理されます。
表を活用しながら、視覚的に基準値を定着させることをおすすめします。
赤血球数・白血球数・血小板数・ヘモグロビン・ヘマトクリット
| 項目 | 基準値(成人) | 上昇時 | 低下時 |
| 赤血球数 | 男性:420〜570万/μL女性:380〜500万/μL | 脱水、真性多血症 | 貧血、出血 |
| 白血球数 | 3,500〜9,000/μL | 感染、白血病 | ウイルス感染、骨髄抑制 |
| 血小板数 | 15〜35万/μL | 炎症、骨髄増殖症 | DIC、再生不良性貧血 |
| Hb(ヘモグロビン) | 男性:13〜17g/dL女性:12〜15g/dL | 脱水、多血症 | 貧血 |
| Ht(ヘマトクリット) | 男性:40〜50%女性:35〜45% | 脱水 | 貧血、出血 |
これらの数値は、「どの疾患で上昇・低下するか」を関連づけて覚えることが重要です。
特に、貧血や白血病などの疾患との関連を理解しておくと、応用問題にも対応しやすくなります。
血糖・ビリルビン・電解質(Na・K・Cl)の基本値
血糖やビリルビン、電解質も出題頻度が高い項目です。
血糖値はエネルギー代謝の状態を、ビリルビンは肝機能を、電解質は体液バランスを示します。
単なる数値暗記ではなく、臓器の機能や病態と関連づけて学びましょう。
| 項目 | 基準値 | 異常時の所見 |
| 血糖 | 70〜109mg/dL | 高血糖:糖尿病/低血糖:インスリン過剰 |
| 総ビリルビン | 0.2〜1.2mg/dL | 上昇:黄疸、肝機能障害 |
| Na(ナトリウム) | 135〜147mEq/L | 低下:嘔吐、下痢/上昇:脱水 |
| K(カリウム) | 3.6〜4.8mEq/L | 上昇:腎不全/低下:利尿薬使用 |
| Cl(クロール) | 98〜108mEq/L | 異常時:酸塩基平衡異常 |
これらの値は「血液データ」として状況設定問題に出やすいため、基準値だけでなく、看護師としての判断視点も意識してください。
止血・凝固・線溶系の検査
血液凝固は、生体の出血を止めるための重要な生理機構です。
国家試験では、「凝固・線溶系の検査値の意味」や「DICなど異常時の変化」が問われやすくなっています。
PT、APTT、FDP、Dダイマーなど、それぞれの指標が何を示しているかを理解しましょう。
また、これらの検査は出血傾向・血栓傾向の判断に直結するため、看護師としての観察力が問われます。
検査値を覚えるだけでなく、「なぜその値が変化するのか」という背景まで理解してください。
PT・APTT・フィブリノーゲン・FDP・Dダイマーの意味
| 検査名 | 正常値 | 異常時の変化・関連疾患 |
| PT(プロトロンビン時間) | 11〜14秒 | 延長:肝障害、DIC |
| APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間) | 25〜40秒 | 延長:血友病、ヘパリン使用時 |
| フィブリノーゲン | 200〜400mg/dL | 低下:DIC、肝疾患 |
| FDP(フィブリン分解産物) | 10μg/mL以下 | 上昇:血栓溶解、DIC |
| Dダイマー | 1μg/mL以下 | 上昇:深部静脈血栓症、DIC |
特にDICではPT・APTT延長、フィブリノーゲン低下、FDP・Dダイマー上昇の“典型パターン”が出題されやすいです。
出血傾向と血栓傾向を見分けられるように整理しておきましょう。
「血液の凝固・線溶系について正しいのはどれか」対策
国家試験では「血液の凝固・線溶系について正しいのはどれか」という設問が定番です。
この場合、凝固と線溶のバランスを理解していないと正答にたどり着けません。
凝固系は止血を、線溶系は血栓の除去を担い、常に拮抗関係にあります。
図を用いて「血管損傷→血小板凝集→フィブリン形成→線溶による分解」という流れを説明すると理解が深まります。
覚えるのではなく、“流れで理解する”ことが得点アップにつながります。
血液ガス・動脈血データの読み取り
血液ガス分析は、呼吸や代謝の状態を把握する検査で、状況設定問題で頻出です。
pH、PaO₂、PaCO₂、HCO₃⁻などの値を見て、酸塩基平衡の異常を判断します。
試験では「代謝性アシドーシス」「呼吸性アルカローシス」などの識別が問われやすいです。
データを読むときは、pHを基準に「酸性かアルカリ性か」を見分け、その原因が呼吸か代謝かを判断します。
この考え方を身につけると、臨床現場でも応用が利きます。
pH・PaO₂・PaCO₂・HCO₃⁻の基準と異常値の見方
| 項目 | 基準値 | 異常時の状態 |
| pH | 7.35〜7.45 | 低下:アシドーシス/上昇:アルカローシス |
| PaO₂ | 80〜100mmHg | 低下:低酸素血症 |
| PaCO₂ | 35〜45mmHg | 上昇:呼吸性アシドーシス/低下:呼吸性アルカローシス |
| HCO₃⁻ | 22〜26mEq/L | 低下:代謝性アシドーシス/上昇:代謝性アルカローシス |
血液データから異常を判断する看護の視点
血液データは、異常値を発見するだけでなく、患者の全身状態を推測する材料になります。
たとえば、Hb低下は貧血、白血球増加は感染、K上昇は腎障害など、疾患と数値の関連を見抜く力が必要です。
看護師国家試験では、データをもとに「どのような看護行動を取るべきか」を問う問題も出題されます。
単なる数値暗記ではなく、臨床判断を意識して学ぶことが合格への近道です。
血液疾患の出題傾向と覚え方

血液疾患の分野は、国家試験において毎年出題される定番テーマです。
出題内容は「疾患の特徴を理解しているか」「異常値から病態を推測できるか」といった実践的な観点で問われます。
特に、貧血、白血病、DIC、ビリルビン代謝異常などは出題頻度が高いため、重点的に学ぶ必要があります。
それぞれの疾患を覚えるときは、「原因→症状→検査値→看護対応」の流れで整理するのが効果的です。
暗記に頼らず、病態の流れを理解することで応用問題にも対応できるようになります。
貧血(鉄欠乏性・再生不良性・悪性貧血など)
貧血は、血液中の赤血球またはヘモグロビンが減少し、組織への酸素供給が不足する状態です。
国家試験では、各タイプの違いを問う問題が頻出します。
特に、鉄欠乏性貧血は栄養不足、再生不良性貧血は骨髄機能低下、悪性貧血はビタミンB₁₂吸収障害が原因です。
症状は共通して「顔面蒼白」「倦怠感」「動悸」などが見られます。
しかし、原因が異なるため、検査値や治療法にも違いが出ます。
表で整理しながら、それぞれの特徴を比較して覚えると効果的です。
各疾患の原因・症状・看護の要点
| 疾患名 | 主な原因 | 特徴的な症状 | 看護のポイント |
| 鉄欠乏性貧血 | 栄養不足、出血 | 舌炎、爪の変形 | 食事指導(鉄分摂取)、出血確認 |
| 再生不良性貧血 | 骨髄機能低下 | 出血傾向、感染リスク | 感染予防、出血管理 |
| 悪性貧血 | ビタミンB₁₂吸収障害 | 舌の痛み、しびれ | 食事・薬物療法の指導 |
試験では、「どの検査値が変化するか」「どの看護が適切か」を選ばせる問題が多いです。
表の内容をそのまま理解の軸として活用しましょう。
白血病・悪性リンパ腫など造血器腫瘍
白血病は、骨髄で白血球が異常に増殖し、正常な造血が抑えられる疾患です。
悪性リンパ腫も同様に、白血球の一部であるリンパ球が腫瘍化する病気です。
国家試験では「感染リスク」「貧血」「出血傾向」など、臨床での看護管理が問われます。
これらの疾患は、免疫力低下による感染や出血が起こりやすく、看護師の観察力が重要です。
化学療法や骨髄移植に関する基礎的な知識も、出題対象として押さえておきましょう。
治療法・化学療法時の看護管理
白血病やリンパ腫の治療では、化学療法による副作用への対応が不可欠です。
口内炎や脱毛、悪心などの症状がみられるため、患者のセルフケア支援を行います。
また、免疫抑制によって感染しやすいため、手洗い・マスク・面会制限などの環境管理が求められます。
看護師国家試験では、「化学療法中に注意すべき観察項目」や「感染予防の行動」が問われる傾向があります。
造血障害に関わる内容として、「造血で正しいのはどれか」という設問にも対応できるよう、基礎から整理しておきましょう。
DIC・血友病などの凝固異常疾患
DIC(播種性血管内凝固)や血友病は、血液の凝固・線溶系の異常によって出血や血栓を起こす疾患です。
国家試験では、「PT・APTT・フィブリノーゲン・FDP・Dダイマー」などの検査値の変化が問われやすいです。
DICは凝固系が過剰に働き、血小板や凝固因子が消費されることで出血傾向を生じます。
一方、血友病は先天的に凝固因子が欠乏しているため、軽い外傷でも出血が長引くことが特徴です。
両者を混同しないよう、原因と検査値を比較しながら学習しましょう。
出血傾向・血栓傾向・線溶系異常の理解
| 疾患 | 主な異常 | 検査値の変化 | 看護の視点 |
| DIC | 凝固因子の過剰消費 | PT・APTT延長、FDP・Dダイマー上昇 | 出血・臓器障害の観察 |
| 血友病 | 凝固因子Ⅷ・Ⅸ欠乏 | APTT延長 | 外傷予防、止血処置の徹底 |
DICは多臓器不全に進行する可能性があり、早期発見と治療が重要です。
看護師は、出血部位の観察やバイタルサインの変化を注意深く確認する必要があります。
ビリルビン代謝異常と黄疸の分類
ビリルビンは赤血球が壊れるときに発生する物質で、肝臓で代謝されます。
国家試験では「直接ビリルビンと間接ビリルビンの違い」や、「黄疸の種類」が頻出です。
肝臓の機能異常や胆道閉塞などにより、血中ビリルビンが増加すると黄疸が出現します。
黄疸は原因により、溶血性(間接型上昇)、肝性(両方上昇)、閉塞性(直接型上昇)に分類されます。
この仕組みを理解することで、「看護師国家試験 ビリルビン」で問われる設問に対応できるようになります。
「看護師国家試験 ビリルビン」で問われる要点まとめ
| 黄疸の種類 | 主な原因 | 上昇するビリルビンの型 | 看護のポイント |
| 溶血性黄疸 | 赤血球破壊の亢進 | 間接ビリルビン | 貧血・皮膚色の観察 |
| 肝性黄疸 | 肝細胞障害 | 両方 | 食欲低下・倦怠感への対応 |
| 閉塞性黄疸 | 胆道閉塞 | 直接ビリルビン | 便の色や尿色の観察 |
「どの黄疸でどの型が上昇するか」を整理することが合格へのカギです。
視覚的に覚えるために、図やカラーチャートを用いるのも効果的です。
血液透析・血液製剤の基礎知識

血液透析や血液製剤は、国家試験で臨床看護に関連して出題されるテーマです。
患者の生命維持に直結する内容のため、原理・手順・看護管理を理解することが求められます。
特に透析中の観察や輸血副作用への対応は、看護師として必須の知識です。
この章では、血液透析の仕組みや看護の要点、さらに血液製剤の種類や取り扱い方法をわかりやすく整理します。
臨床の現場で活かせる視点を意識しながら学びましょう。
血液透析の仕組みと看護管理
血液透析は、腎臓の機能が低下した患者に対して、人工的に老廃物や余分な水分を除去する治療法です。
血液を体外に循環させ、ダイアライザー(透析膜)を通して不要物を取り除きます。
拡散・浸透圧・濾過の原理を利用し、電解質バランスを整えるのが目的です。
透析中は、急激な水分変動による血圧低下や不整脈が起こることがあります。
そのため、看護師は患者のバイタルサインを定期的に確認し、異常があればすぐに対応することが重要です。
患者の体調変化を早期に察知できる観察力が求められます。
シャント管理・合併症への対応
透析患者にとってシャントは命綱です。
血液を体外に導くための通路であり、詰まりや感染が起こると透析ができなくなります。
そのため、シャント音(スリル・ブルイ)の確認や、穿刺部の観察を欠かさないようにしましょう。
透析中に起こりやすい合併症には、低血圧、痙攣、悪心、頭痛などがあります。
これらは体液バランスの急変や除水量過多が原因です。
症状が出た場合は、除水量の調整や透析速度の変更を行うことが必要です。
日常的な体重管理や食事指導も、看護師の大切な役割です。
血液透析中の観察ポイント
透析中は、バイタルサインや意識レベル、皮膚の色調、呼吸状態をこまめに観察します。
また、穿刺部からの出血や感染兆候にも注意が必要です。
特に初回透析や高齢者では、低血圧や不均衡症候群が起こりやすいため、慎重なモニタリングを行います。
観察項目は、血圧・脈拍・呼吸・シャント音の有無・尿量などです。
これらの観察を通して、透析中のトラブルを早期に発見し、安全に治療を継続できるよう支援します。
血液製剤の種類と取り扱い
血液製剤は、出血や貧血、凝固異常の治療に使用される医薬品です。
看護師国家試験では、「どの製剤がどんな目的で使われるか」「どんな副作用に注意すべきか」が問われます。
代表的な血液製剤には、濃厚赤血球、新鮮凍結血漿(FFP)、血小板製剤があります。
輸血を行う際には、適合確認、観察、記録が欠かせません。
誤輸血を防ぐために、ダブルチェックやバーコード管理が重要です。
また、輸血直後15分は最も副作用が起こりやすいため、特に慎重な観察が求められます。
濃厚赤血球・新鮮凍結血漿・血小板製剤の使い分け
| 血液製剤 | 主な目的 | 使用例 | 注意点 |
| 濃厚赤血球 | 貧血改善 | 出血後、手術後 | 不適合反応に注意 |
| 新鮮凍結血漿(FFP) | 凝固因子補充 | DIC、肝機能障害 | 融解後速やかに使用 |
| 血小板製剤 | 止血促進 | 血小板減少症 | 保存期間が短い |
血液製剤は、それぞれ適応と保存方法が異なります。
看護師国家試験では「どの製剤を使用すべきか」を選ばせる問題が出るため、特徴を明確に覚えておくことが重要です。
看護師が注意すべき輸血副作用
輸血の副作用には、発熱性反応、アレルギー反応、溶血性反応などがあります。
輸血開始後15分以内に発熱や悪寒、呼吸困難、発疹などの症状が見られた場合は、直ちに輸血を中止します。
その後、医師に報告し、バイタルサインや症状の変化を詳細に記録してください。
輸血副作用を未然に防ぐためには、事前の適合確認が最も重要です。
輸血前後の検体管理、患者確認、使用後のバッグ保存など、看護師としての安全管理を徹底しましょう。
まとめ

血液分野は、国家試験の中でも基礎と臨床をつなぐ重要な領域です。
構造や機能を理解し、検査値や疾患との関連を整理することで、得点源として確実に攻略できます。
また、透析や輸血など臨床に直結する内容を理解することで、実際の現場でも役立つ知識が身につきます。
学習の際は、「血液の基礎→検査→疾患→臨床応用」の流れを意識して復習しましょう。
最後に、過去問を繰り返し解き、出題パターンを体で覚えることが合格への近道です。
理解と暗記を両立し、血液分野を得点アップの武器にしていきましょう。


